手術したのが10年前の話なので、確実にこうだった、ということはお伝えできないのですが、覚えている限りのことを書こうと思います。
このシリーズはこれで完結になります。
手術当日
朝食は抜き
手術の順番は2番目でした。
だいたい1番目の方は8時半~9時にスタートなので、2番目は11時過ぎくらいかなぁと教えてもらいました。他の病気の手術も何度かしているのですが、2番目はやはり11時~13時になることが多いですね。
朝は6時半に検温します。
特に急がないのでそのまま10時くらいまでゆっくり過ごします。することがないのでまた寝たり(笑)
待っている間に点滴用に針を挿しておいてもらいます。
手首のところだったかな。手の甲に挿してもらうときもありましたよ。
開始1時間前に準備
手術予定時間の1時間前に手術衣に着替えます。
手術室に持っていくものも用意します。
事前に説明があるので、T字帯とか、タオルとか、言われたものをまとめておきましょう。
あとは弾性ストッキングをはきます。
これは血栓を予防するためのもので、エコノミー症候群にならないようにするためのものです。
ストッキングという名称ですが、ハイソックスタイプを勧められるので膝くらいまでのソックスです。
履くのに苦労するくらい、最初から締め付けが強いものになります。
歩いて手術室まで移動
全部準備が済んで時間がきたら、家族同伴で手術室まで移動します。
自分で歩いていきます。
手術室入口で家族とはお別れです。
手術室で
入ってベッドに寝て、酸素マスクを装着して点滴を開始します。冷たい麻酔薬がすぐ流れてくるので、数字を逆に数えたりさせられたりして、すぐ記憶はなくなります。
ちなみに4時間くらいかかったということでした。
病室に戻る
手術が終わると一度起こされ、病室に戻ります。
最初に説明がありましたが、ものすごく頭がガンガンして、麻酔のおかげもあり、ずっと朦朧として寝ていました。家族にもすぐ帰ってもらいました。
手術後1日目
朝、歩けるかの確認
起床時間になるとまず検温して、そのあと歩けるかの確認をされます。
どんな手術でも全身麻酔の当日は安静ですので、次の日は必ずこの「歩けるか」の確認になります。
私はなんとか歩けたので、朝に尿管をとってもらい自分てトイレに行きました。
同日に手術した人、前日に手術した人も同室でしたが、歩けたのは私くらいでした。
気持ち悪くて吐き気がしてしまう、というのも術後の特長で、大多数の方は頭痛と吐き気で歩けないといった感じでした。
CTの検査に行く
朝のトイレが一人で行けたので、午前中に一人で歩いてCT検査に行きました。
同じ日に手術した他の方は、午後に車いすで検査に行っていました。
昼食はBを選択。完食!
三井記念病院は、ご飯はAとBがあって、好きな方を選びます。
でも当日選ぶのではなくて、メニューを見て事前に何日分か先に選んでおく方式でした。
Bの方が少しだけお値段高かった記憶。
手術前日に入院して選んでおいたのはBメニュー!
サンドウィッチにフルーツのデザートのランチ!
美味しくて完食してしまいました。
やはり頭は痛い
元気に昼食も食べることができたのですが、やはり頭痛はしていました。
「いつもよりかなり痛い頭痛」という感じの痛さです。
私の場合は「吐き気を伴う気持ち悪さ」がほぼなかったので、術後はまだ軽く済んだ方だと思います。
頭痛に関してはすぐに看護師さんに言えば鎮痛剤を出してもらえます。
気になる痙攣は?
実は痙攣は止まっていませんでした。ちょっと落ち込みました。
手術後2~5日目
頭痛が落ち着いてくる
2日目も頭痛との闘いという感じで、鎮静剤を飲んで寝て、ご飯を食べて寝て、といった感じでした。
4日目にもなるとそれもだいぶ落ち着きました。
頭痛の強さも「普段の普通の頭痛」くらいのものになりました。
シャワーOK
シャワーは2日目からできました。
めまいや気持ち悪さがない人はシャワーを浴びてさっぱりできます。
洗髪してもらう
3日目には圧迫していた包帯も取り、洗髪も可能ということで看護師さんに頭を洗ってもらうことになりました。
とっても気持ち良かった~。もちろん傷のところはまだガーゼをあてているので気を付けて洗ってもらえました。
これなに?ホチキスの針?
包帯がとれて洗髪もしたので、自分の頭を触ってみたりもするわけですね。
そうしたら、おでこの髪の生え際と頭頂部にホチキスの針みたいなのがガッツリ刺さっているではありませんか!
尼崎先生がいらしたときに聞いたら、手術中は絶対に頭が動ないようにしなければいけないので「固定するためのもの」なのだと説明してもらいました。
でもどうやって固定するのかは今も謎です(;^_^A
「抜糸するときにいっしょに抜くから」ということでした。
気になる痙攣は?
まだ痙攣がありました。
手術後6~9日目
その当時、通常の退院日は10日後とざっくり決まっていましたので、後半は割と楽に入院生活を送ることができます。
※現在は経過によっては10日より前に退院も可能のようです。
2回目のCT検査
7日目くらいに2回目のCT検査がありました。
あとやはり入院後半で聴力の検査、血液検査もあったような記憶があります。
抜糸する
あともう少しで退院という7~8日目に抜糸でした。
耳の後ろに500円玉くらいの穴が開くように(鍵穴手術)切ったところの傷が、くっついているのかの確認です。
またあの「ホチキス」状の留め具?を抜いてもらいました。
気になる痙攣は?
回数は減ったのですが、まだ痙攣します。。。
手術失敗だったのかなぁ、なんていう気持ちにもなりました。
後半で立林先生(女の先生、現在はボトックス治療をされています)とお話する機会がありました。
私は若いころに発症したのですが、若く発症した人ほど手術が難しく、実際にとても時間がかかったそうです。
そして手術後、すぐに痙攣が止まらないのは「神経が覚えているから」なのだそうです。
原因となる血管と神経を離して固定しても、しばらくは神経の記憶がいたずらしてしまうなんて、すぐには信じられませんでした。
手術後10日目退院
待ちに待った10日目、もう頭痛もなくなっていました。
退院後の注意事項
ざっと以下のようなことを説明されました。
2週間くらいは安静に
10日も入院していると、本当に体力がなくなって少しのことでも疲れてしまいます。
安静といっても寝ていてください、というわけではなく、家にいて少しずつ普通の生活に戻していってください、という意味ですね。
髄液が漏れていないか注意する
少し怖い話ですが、退院後何かの拍子で髄液が漏れてしまうことがあるそうです。たとえば大きいくしゃみをしてしまったとか、ものすごく頭を下げる体制を取ってしまったなど。
髄液が漏れると鼻から透明の水が流れてくる、といった症状になるそうで、もしそうなったら至急病院にきてくださいとのことでした。
退院後の受診
退院して特に問題なければ、確か1か月後に経過観察のための受診をします。
1か月後だと思うのですが、2週間後だったかもしれません。。。
退院して1週間後に全く痙攣しなくなりました!
その後再発はありません!
主治医の田草川先生にまたお会いして「もう痙攣しません」と伝えると「そうですか」というあっさりしたお答え。
田草川先生はあまり患者の方を見てしゃべらないし、いつも淡々としてらして、変な表現ですが「職人」といった感じの先生でした。
でも本当にその腕前は超一流でした。本当にラクになり、それからの生活も顔を気にしなくていいので堂々と人前に出られるようになりました。
手術を迷っている方へ
私の場合は術後もそんなに大変ではなく、症状もピッタリ止まったので手術して本当に良かったです。
同時期に入院した方は術後も大変で、痙攣も手術後3か月目くらいで止まったとの報告をいただいたりし、人それぞれなんだなぁと思いました。
手術を決心するまでは少し時間がかかるかもしれませんし、ボトックス治療で事足りるならばそれでいいと思います。
この記事が少しでもお役にたてればいいなぁと思っています。